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リスベットのミステリー
こんにちは、遠藤です。
今回は、今年前半、私が夢中になった小説のお話です。

「入墨は、公務員ではあり得ない」。どこやらの市長がおっしゃいましたが、体中タトゥーだらけ、おまけに鼻やら唇にはピアスだらけといった風体をしていたら、日本では公務員どころか、民間だって働くのは無理でしょう。

春に公開された「ドラゴン・タトゥーの女」のヒロイン、リスベット・サランデルのことです。

この映画の原作は「ミレニアム」という3部からなるミステリー小説で、「ドラゴン・タトゥーの女」は
その第1部にあたります。
この作品には、サイコスリラー、連続殺人事件、人身売買、DV、IT情報世界、スパイ合戦ありと、
さまざまな要素が満載、圧巻のエンターメイント小説です。

でも、でも、なんといってもおもしろいのは、リスベット!
リスベットはどんな女性?彼女の過去って?これからはどうなるの?
リスベットのミステリー!!

リスベットは、「ミレニアム」という雑誌の社主ミカエルと共にある事件を解決します。
二人のはじめての出会い。
「きみはきれいな目をしている」
「あなたはやさしい目をしている」
リスベットの異様な外見にこだわらずほめてくれる、ミカエルに、やがてリスベットは恋をしている自分を発見します。

ミカエルは、リスベットだけではなく、付き合う女性に対しては
「きみは大人の女性。どうふるまおうときみの自由だよ」などと、さりげなく言える、
できた、男性で、でも、
次から次へと登場する女性達に言い寄られ関係していくという、まるで
21世紀の光源氏のような罪な男性でもありました。

恋をしてまもなく、恋人の1人と楽しげに肩寄せあって歩いているミカエルを見かけ、
片思いの現実を悟り、リスベットはミカエルの前から一方的に姿を消してしまいます。

異性に節操の無い反面、ミカエルは「源氏物語」で光源氏がまだ幼い紫の上に人生の手ほどきをしたように、
リスベットに対して、人と人との付き合い方、友情について説く一面もありました。
”友情はふたつのものに基づいている。信頼と敬意。そのどちらが欠けても友情はなりたたない”
男と女の友情など、そのときのリスベットには理解できませんでした。

永久に切れたかに思えた二人は、リスベットが何者かに襲撃されたところにミカエルが駆けつけて
助けるという事件が起こり、運命的な再会を果たします。

どんな、やっかいごとにまきこまれているのか、リスベット!
ミカエルの不安が的中し、ある連続殺人事件の犯人として、リスベットは全国に指名手配されてしまいます。
あらゆる状況証拠が犯人は彼女だと示している中で、
ただ一人ミカエルだけが、彼女の無実を信じ、助ける決断をしました。
「きれいな目」をした彼女が理由も無く殺人を犯すはずがないと思ったからです。

ひとりぼっちで戦うのがあたりまえだったリスベットにとって、ミカエルの協力の申し出は
とまどうものでした。

おせっかいの、おひとよし!!

人を信じることにも頼ることにも慣れていない。
だから、自分を過酷な運命の陥れた張本人にたった一人で向かおうとしました。
殺すか殺されるか、それほどの強大な敵です。
それまでのリスベットなら、誰にも黙って行動を開始していたでしょう。
でも、このとき、リスベットは以前のようにミカエルに黙って去ることができませんでした。

いままで友達でいてくれてありがとう

!!この言葉を見て、ミカエルは驚愕しました。必死にリスベットを探そうと奔走し、
やっと、見つけたとき、リスベットは傷だらけで、虫の息でした。
虫の息で、リスベットは、ミカエルを見上げ、
”名探偵、カッレ この馬鹿野郎”
ふたりにしかわからない暗号のような思いです。

リスベットの秘し隠していた過去のミステリーを読み解き、命がけで自分を探しにきてくれた
ミカエル…

殺人容疑で捕らえられ、リスベットは裁判にかけられますが、ミカエルはじめさまざな人たちの
尽力で無罪が証明され、晴れて自由の身になることができました。

その際に裁判長に諭されます。
あなたは自由になる、しかし、自由には代償が伴う、法に従うという責任と義務が。
逆らうのが面倒なので、納得したふりをするリスベット。

しかし、リスベットは以前とちょっとだけ違う自分を感じました。
気ままに孤独を楽しむことができなかったのです。
今回の事件で、自分に関わったというだけで傷つけてしまった人がいる。
鬱々したまま、どうしていいかわからない時に、アドバイスする人がいました。
悩んでいるなら、行動するべきだと。
背中を押されるように、リスベットはその人のところに行き、謝罪し、
これからも友達にいてくれるかと申し出ました。

ミカエルに対しても相変わらずこだわりを持ったまま、
何も話せないでいましたが、
大人のミカエルは屈託無く、リスベットの部屋のドアをたたきました。
友達として、話に来たんだよ。
きみが嫌でなければ…

リスベットは迷い、自分の心に問いかけました。
自分の苦境の中、ずっと友達でいてくれたミカエル。
片思いに傷ついたことで、彼をPC操作の、削除、クリック、のように自分の人生から閉め出そうと
するなんて、子供じみた馬鹿げたことだ。

どうぞ

「ミレニム」はリスベットがミカエルを自分の部屋に迎え入れるところで終わります。
あらたなリスベットの旅がこれから始まるのでしょう。

かたくなに自分に閉じこもり、他人との付き合いを拒んでいた少女が、
やっと大人になり他人に心を開いていく
リスベットのミステリーは扉をたたく相手に応えるごとに
少しずつ解かれていく…、
「ミレニアム」はリスベットという女性の成長物語でもあると
私には思えるのです。

ながながとお付き合いありがとうございました。
それでは、また。


  
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by daimarunet | 2012-05-30 21:04
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